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物価指数ラスパイレス指数パーシェ指数基準時加重代替効果

ラスパイレス物価指数とパーシェ物価指数(物価指数の計算と性質)

作成者: kuma / bearworks.uk公開日: 2026-09-05内容更新日: 2026-09-05

問題文

ある地域の家計消費における2品目(品目A:食料品、品目B:日用品)について、2020年(基準年 t=0)および2025年(比較年 t=1)の価格と年間購入数量を調査したところ、以下の表の通りであった。基準年の物価水準を100とした場合の、2025年における「ラスパイレス物価指数」の値を求め、小数第1位まで四捨五入しなさい。また、パーシェ物価指数との性質の違いについても理解を深めなさい。

与えられた条件

項目値
品目A 基準年価格 (p_{0,A})200円
品目A 基準年数量 (q_{0,A})50個
品目A 比較年価格 (p_{1,A})250円
品目A 比較年数量 (q_{1,A})40個
品目B 基準年価格 (p_{0,B})150円
品目B 基準年数量 (q_{0,B})40個
品目B 比較年価格 (p_{1,B})180円
品目B 比較年数量 (q_{1,B})50個

解答・途中計算

1

基準年の総支出額(分母)の算出

Σ(p_0 * q_0) = 200 * 50 + 150 * 40 = 10,000 + 6,000 = 16,000円

基準年(2020年)における各品目の価格に基準年の数量を乗じて合計します。これがラスパイレス指数の分母(基準年基準のバスケット費用)となります。

2

基準年数量による比較年の総支出額(分子)の算出

Σ(p_1 * q_0) = 250 * 50 + 180 * 40 = 12,500 + 7,200 = 19,700円

比較年(2025年)の新しい価格に対し、ウエイトとして『基準年の数量(q_0)』を固定して乗じます。数量を固定することで純粋な価格変動のみを抽出します。

3

ラスパイレス物価指数の計算

I_L = [Σ(p_1 * q_0) / Σ(p_0 * q_0)] * 100 = (19,700 / 16,000) * 100 = 123.125 ≒ 123.1

分子を分母で割り100を乗じると 123.125 となり、小数第1位に四捨五入して 123.1 となります。

4

パーシェ指数との比較と上方バイアスの解釈

パーシェ指数: I_P = [Σ(p_1 * q_1) / Σ(p_0 * q_1)] * 100 = (19,000 / 15,500) * 100 ≒ 122.6

比較年の数量で加重するパーシェ指数(122.6)と比較すると、本問の集計値では I_L > I_P となります。一般論として、価格体系の変化に伴い消費者が相対的に安価な品目へ支出をシフト(代替)する場合、基準年の購入数量を固定するラスパイレス指数は、効用を一定に保つ真の生計費指数の上昇率に対して上方バイアス(高めの見積もり)を持ちやすい性質が知られています。

品目別の価格と購入数量(基準年と比較年)
品目基準年 価格 (p_0)基準年 数量 (q_0)比較年 価格 (p_1)比較年 数量 (q_1)
品目A(食料品)200円50個250円40個
品目B(日用品)150円40個180円50個

最終結論

結論

2025年におけるラスパイレス物価指数は 123.1 である。(本問ではパーシェ物価指数 122.6 を上回る。一般に相対価格の変化に伴う消費者の代替行動がある場合、基準年数量で固定するラスパイレス指数は生計費の上昇率を高めに評価する傾向がある)

誤答しやすい考え方

典型的な誤り:122.6(パーシェ物価指数の計算式を用いてしまった場合)

理由・解説:比較年の購入数量 q_1 をウエイトとして用いるとパーシェ指数 (19,000 / 15,500) * 100 ≒ 122.6 となります。ラスパイレス指数は基準年の数量 q_0 をウエイトとする必要があります。

典型的な誤り:122.5(各品目の単純な価格比の平均を計算した場合)

理由・解説:品目Aの価格比 250/200 = 1.25 と品目Bの価格比 180/150 = 1.20 の単純算術平均 (1.25 + 1.20)/2 * 100 = 122.5 を求めてしまう誤りです。家計支出に占める各品目の金額ウエイトを考慮していません。

典型的な誤り:ラスパイレス指数は消費者の代替行動を反映するため、パーシェ指数よりも物価上昇を低く見積もるという誤認

理由・解説:ラスパイレス指数は基準年の消費バスケットを固定するため、相対的に価格が上がった品目を減らし安価な品目を増やすような消費者の『代替効果』を反映できず、生計費の上昇率を過大評価(高く評価)しやすい傾向があります。

参照資料

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本サイトの例題はすべて架空のデータを元に独自に作成されたものです。出題意図や難易度調整の基準については問題作成方針をご確認ください。

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制作・検証情報

執筆・構成
kuma / bearworks.uk(問題設計・テーマ指定)
検算・内容確認
Antigravity(問題作成・独立検算・実装確認)、Codex(学術レビュー・実装監査)
最終公開確認
kuma / bearworks.uk

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第4バッチ(問21〜25)は公式参考書・問題集の未出題重要論点(物価指数、チェビシェフの不等式、幾何分布、過誤と検出力、フィッシャーの3原則)に基づき、Antigravityが問題・与件・解説・誤答分析を独自に設計・作成し、PythonとSciPyで独立検算しました。Codexが統計学・表記・出典の整合性を読み取り専用で監査・レビューし、指摘事項の反映を確認しました。

人が確認した工程

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