重回帰分析における自由度調整済み決定係数の算出と性質
問題文
ある地域における中古マンションの成約価格(万円)を目的変数とし、4つの説明変数(専有面積、築年数、最寄り駅徒歩分数、所在階数)を用いて重回帰分析を行った。サンプルサイズは n = 25 であり、得られた単純決定係数は R² = 0.70(70.0%)であった。この重回帰モデルにおける自由度調整済み決定係数 R*² の値を求めなさい。また、単純決定係数と自由度調整済み決定係数の関係に関する記述として正しい解釈を選びなさい。
与えられた条件
| 項目 | 値 |
|---|---|
| サンプルサイズ (n) | 25 |
| 説明変数の数 (k) | 4 |
| 単純決定係数 (R²) | 0.70 |
解答・途中計算
自由度の特定
全体の平方和(総平方和)の自由度は n - 1、回帰モデルの残差平方和の自由度はサンプルサイズから説明変数数 k と定数項 1 を引いた n - k - 1 となります。
自由度調整の比率の計算
このモデルでは説明変数が4個あり、残差自由度が全体の自由度より小さいため、未説明の割合 (1 - R²) に乗じるペナルティ係数は 1 より大きくなります。
自由度調整済み決定係数 R*² の算出
単純決定係数 R² = 0.70 に対し、自由度によるペナルティを反映した結果、自由度調整済み決定係数は 0.64(64.0%)となります。
指標の解釈
定数項を含む同じデータの回帰モデルでは、説明変数を追加するとR²は低下しませんが、R*²は追加変数の寄与が小さいと低下し得ます。R*²だけで因果関係、予測精度、モデルの妥当性が保証されるわけではなく、残差診断や外部データでの予測評価も必要です。
最終結論
自由度調整済み決定係数は R*² = 0.64(64.0%)である。説明変数を追加すると単純決定係数 R² は決して減少しないが、追加した変数の説明力が不十分な場合は自由度のペナルティにより R*² が減少することがある。
誤答しやすい考え方
典型的な誤り:R*² = 0.75(比率を逆にして 1 - (20/24) * 0.30 = 0.75 と計算した場合)
理由・解説:自由度の比を逆転させてしまう誤りです。自由度調整済み決定係数が単純決定係数(0.70)を上回ることは数学的にあり得ません(R*² ≤ R²)。
典型的な誤り:R*² ≒ 0.657(残差自由度から定数項を引き忘れて n - k = 21 とした場合)
理由・解説:定数項を含む回帰モデルでは残差自由度は n - k - 1 です。定数項の自由度を差し引き忘れると誤った値になります。
典型的な誤り:説明変数を追加すれば R*² も必ず増加するという解釈
理由・解説:単純決定係数 R² は無関係な変数を追加しても決して減少しませんが、R*² は変数の寄与が小さければペナルティにより減少します。
参照資料
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- 執筆・構成
- kuma / bearworks.uk(問題設計)
- 検算・内容確認
- Codex(原稿修正・独立検算・実装確認)、Luna(既存規約監査)
- 最終公開確認
- kuma / bearworks.uk
AIを使用した工程
第3バッチ(問16〜20)は2026-09-05に実装用原稿を受領しました。Codexが数式、前提条件、結論、誤答説明を点検・修正し、PythonとSciPyで独立検算しました。Lunaが既存問題・制作情報・ページ検証との整合性を読み取り専用で監査しました。
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